ワインの世界で“Bread & Butter(ブレッド&バター)”という名前を聞いたとき、多くの人がまず思い浮かべるのは「日常の糧」という意味でしょう。実際、このブランドは“日常の中にある小さな贅沢”をテーマに掲げ、アメリカ・カリフォルニア州ナパ・バレーを拠点に誕生しました。
太陽の光をたっぷり浴びたブドウから造られるワインは、どれもリッチで親しみやすく、肩肘張らずに楽しめるのが魅力です。レストランはもちろん、自宅での食事や友人との語らいの時間を、少しだけ特別にしてくれる存在。それが「ブレッド&バター」なのです。
創業者のスティーヴ・ドージア(Steve Dozier)は、「ワインは難しくなくていい。シンプルに“美味しい”と感じてもらえればそれでいい」と語っています。このシンプルな哲学こそが、ブレッド&バターのスタイルを象徴しています。
ブランド名に込められた“ブレッド=基盤”と“バター=心地よさ”という意味は、ワイン造りの姿勢にも表れています。つまり、伝統と安定(Bread)を大切にしつつ、豊潤さと満足感(Butter)を追求すること。結果として、誰にでも好まれるバランスの取れた味わいが生まれているのです。
ブランドを代表する一本。カリフォルニアの温暖な気候が生み出す完熟したシャルドネを使用し、フレンチオーク樽で熟成。バニラやキャラメル、トーストのような香ばしさに、熟したリンゴやパイナップルの果実味が重なります。まさに“バターのようにリッチ”という表現がぴったりの白ワインです。
冷やしても温度が上がっても風味が崩れず、クリーミーな口当たりが特徴。シーフードグラタンやローストチキン、バターソースを使った料理との相性は抜群です。
柔らかくエレガントな赤ワイン。チェリーやラズベリーといった赤系果実の香りに、ほんのりとスパイスとオークのニュアンスが重なります。酸味と甘味のバランスが良く、軽やかでありながら深みのある味わい。
グリルしたサーモンやローストポーク、マッシュルームリゾットなど、幅広い料理と楽しめます。ワイン初心者にも飲みやすく、「カリフォルニア・ピノの入門書」とも呼ばれる一本です。
力強さと滑らかさを兼ね備えた赤ワイン。カシスやブラックベリーの果実味に、オーク由来のバニラやチョコレートのニュアンスが加わり、豊かで飲み応えのある仕上がりです。
ステーキやラムチョップといった肉料理はもちろん、デミグラスソースを使った煮込み料理にもぴったり。高級感を感じさせながらも、価格は比較的手頃で、コストパフォーマンスの高さも人気の理由です。
ブレッド&バターはその品質とデザイン性の高さから、アメリカ国内外で数々の賞を受賞しています。特にシャルドネは、ワイン評論家やメディアから高く評価され、世界中のスーパーやレストランで見かけるようになりました。
その人気の背景には、飲み手に寄り添う“やさしさ”があります。難しい専門知識がなくても楽しめる、誰もが「美味しい」と感じる味わいを大切にしているのです。
「特別な日のワイン」も良いですが、「ブレッド&バター」は“普段の日を特別にするワイン”として選ばれています。価格帯は手頃でありながら、ボトルデザインはスタイリッシュ。食卓に置くだけで華やかさを添えてくれます。
友人を招いたホームパーティー、恋人とのディナー、あるいは一人で過ごす夜に。どんなシーンでも自然に寄り添い、少しだけ心を豊かにしてくれる――それがブレッド&バターの真髄です。
ブレッド&バター・ワインは、カリフォルニアの陽光と造り手の想いが詰まった“日常の贅沢”です。派手さよりも心地よさを大切にし、どんな食事にも自然に寄り添う柔軟さを持っています。
「美味しいものをシンプルに楽しむ」――そんな気持ちを大切にする人にこそ、ぜひ味わってほしいワインブランドです。