ワインの静かな主役「カベルネ・フラン」繊細さが生む優雅な味わい


カベルネ・フランとは

ワイン愛好家の間で「通好みのブドウ品種」として知られるカベルネ・フラン。

カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローの親品種でもあり、世界の銘醸地で静かにその存在感を放っています。フランス・ボルドー地方の右岸、特にサン=テミリオンやロワール地方で栽培されることが多く、エレガントな香りと柔らかなタンニンが特徴です。

 


香りと味わいの魅力

カベルネ・フランの魅力は、何よりその繊細な香りにあります。

ラズベリーやカシスといった赤系果実に加え、スミレやピーマンのような青みを帯びた香りが立ちのぼります。

口当たりは軽やかで酸味が美しく、重厚なワインが苦手な方にも飲みやすい印象を与えます。

 


料理との相性

その上品な酸味と柔らかい渋みは、ハーブを効かせた肉料理や鴨のロースト、さらには和食の照り焼きにも絶妙にマッチします。

特にロワール地方のカベルネ・フランは軽やかで、冷やしても美味しく楽しめるため、春や初夏の食卓にもおすすめです。

 


カベルネ・フランのこれから

かつてはブレンド用としての役割が中心でしたが、近年は単一品種のワインとして注目を集めています。気候変動の影響で温暖な地域でもバランスよく熟すことから、世界各地で新たな挑戦が続いています。

 

 

カベルネ・フランは、派手さこそないものの、飲むたびに新しい発見をもたらす奥深いワイン。落ち着いた時間をともに過ごす一本として、ぜひ試してみてください。